AI時代に生き残るのは何人目のレンガ職人か?現代版『7人のレンガ職人』から考える仕事の価値

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0049 ビジネス

「3人のレンガ職人」という話をご存じでしょうか。

同じ仕事をしていても、何を見て働いているかによって、仕事の意味も人生も変わる――。

ビジネス書や自己啓発書で一度は目にしたことがある方も多い、有名な寓話です。

私も書店で偶然この話に出会い、「なるほど」と思いました。

しかし、その帰り道に一つの疑問が浮かびました。

「もし、この物語が現代だったら、本当に3人だけで表現できるだろうか。」

AIが急速に進化し、働き方が大きく変わり始めた今。

目の前の作業だけをこなす人、お客様のことを考える人、仕組みをつくる人、人を育てる人、そして社会や未来を見据える人。

仕事に向き合う視点は、3人では語りきれないほど多様になっているように感じます。

私自身、アパレル業界、Web制作会社、そして現在のデジタルマーケティングの仕事を経験する中で、仕事への向き合い方は少しずつ変わってきました。

「お客様に喜んでもらうにはどうすればいいか。」

そんな視点から始まり、今では「仕組みはどうあるべきか」「人が成長する環境とは何か」まで考えるようになりました。

もちろん、私もまだ成長の途中です。

だからこそ、「正解」を語りたいわけではありません。

一人の働く人間として、「仕事を見る視点」について、改めて考えてみたいと思いました。

この記事では、有名な「3人のレンガ職人」をもとに、私なりに考えた現代版『7人のレンガ職人』をご紹介します。

もしこの記事を読み終えたあとに、

「自分は今、何人目のレンガ職人だろう。」

そんな問いが心に残ったなら、とても嬉しく思います。

「3人のレンガ職人」が教えてくれること

「3人のレンガ職人」は、仕事への向き合い方を考えるときによく紹介される有名な寓話です。

ある旅人が、レンガを積んでいる3人の職人に「あなたは何をしているのですか?」と尋ねました。

1人目はこう答えます。

「生活のためにレンガを積んでいます。」

2人目はこう答えます。

「立派な壁をつくっています。」

そして3人目は笑顔でこう答えました。

「私は、多くの人が集い、幸せになれる大聖堂をつくっています。」

3人とも、やっている仕事は同じです。

しかし、仕事に対する意味づけや見ている景色は大きく違いました。

この寓話が伝えたいのは、「仕事の価値は、仕事内容だけではなく、どんな目的や想いを持って取り組むかで変わる」ということです。

私も初めてこの話を知ったとき、「なるほど」と思いました。

一方で、現在の働き方を考えると、一つの疑問も浮かびました。

「AIが当たり前になった現代でも、この3人だけで仕事の価値を表現できるのだろうか。」

現代の仕事では、お客様のことを考えるだけでなく、仕事を仕組み化する人がいます。

後輩を育て、組織全体を成長させようとする人もいます。

さらに、業界や社会、次の時代まで見据えて行動している人もいます。

つまり、仕事で見ている景色は、以前よりもさらに広がっているのです。

だから私は、この寓話に少しだけ続きを加えてみることにしました。

もし現代版として描くなら、レンガ職人は3人ではなく、7人いるのではないか。

そんな視点から考えたのが、「現代版7人のレンガ職人」です。

次の章では、私なりに考えた7人のレンガ職人をご紹介します。

あなたは今、何人目に近いでしょうか。

ぜひ、自分自身の仕事への向き合い方と重ね合わせながら読んでみてください。

現代版「7人のレンガ職人」──あなたは何人目ですか?

私は「3人のレンガ職人」の話を読んだとき、「現代なら、この物語には続きがある」と感じました。

AIの進化や働き方の変化によって、仕事に求められる価値は大きく変わっています。

そこで、私なりに「現代版7人のレンガ職人」を考えてみました。

見ているもの仕事への向き合い方
1人目目の前の作業指示された仕事を正確にこなすことを重視する。
2人目自分の生活給料や生活を守るために仕事をする。
3人目お客様「どうすれば喜んでもらえるか」を考えて行動する。
4人目仕組みより良い品質と効率を実現する仕組みを考える。
5人目人材・未来人を育て、仕組みを次の世代へ残そうとする。
6人目組織・事業部門を超えて会社全体や事業の成長を考える。
7人目社会・次の時代業界や社会にどのような価値を残すかを考える。

もちろん、「1人目だから悪い」「2人目だから間違っている」という話ではありません。

生活のために働くことは、とても大切です。

家族を養うため。

子どもを育てるため。

大切な人との時間を守るため。

そうした理由で仕事をすることは、決して恥ずかしいことではありません。

むしろ、多くの人がそこから仕事を始めます。

しかし、その仕事が誰かの役に立ち、信頼につながり、自分自身も成長できるものになったとき、仕事は「生活のため」から「人生を豊かにするもの」へと少しずつ変わっていくのだと思います。

仕事で見ている景色が広がるほど、自分が生み出せる価値も大きくなっていくということです。

例えば、同じ会議に参加していても、見ている景色は人それぞれです。

  • 「早く終わらないかな」と時間だけを気にする人。
  • 「とりあえず一度は発言しよう」と考える人。
  • 「この内容を現場でどう活かそうか」と考える人。
  • 「参加した人たちが明日から動きやすくなるように、自分は何を提供できるだろう」と考える人。

参加している会議も、使っている時間も同じです。

しかし、見ている景色が違うだけで、その時間から得られる学びも、周囲に与える価値も、大きく変わってきます。

私自身も、最初から今の考え方だったわけではありません。

仕事を通じて多くの方と出会い、失敗を重ねる中で、少しずつ見る景色が変わってきました。

だからこそ、この記事を読んでくださっているあなたにも、一つだけ問いかけたいことがあります。

あなたは今、何人目のレンガ職人でしょうか。

そして、もし明日から一段だけ視点を広げるとしたら、どんな景色が見えるでしょうか。

私自身も、見る景色が変わってきた

ここまで「現代版7人のレンガ職人」をご紹介してきましたが、実は私自身も最初から今の考え方だったわけではありません。

仕事を通じてさまざまな経験を重ねる中で、少しずつ見る景色が変わってきました。

アパレル時代──お客様の笑顔が何より嬉しかった

社会人として最初に働いたのはアパレル業界でした。

振り返ると、当時の私は「3人目のレンガ職人」に近かったと思います。

もちろん売上は大切です。

しかし、それ以上に嬉しかったのは、お客様が笑顔になって帰られることでした。

「ありがとう。また来るね。」

その一言が本当に嬉しくて、「どうすればもっと似合うだろう」「どうすればもっと喜んでもらえるだろう」と自然に考えるようになっていました。

給料は決して高くありませんでしたが、その積み重ねが結果としてリピーターにつながり、仕事の楽しさを教えてくれました。

Web制作会社──本当に求められているものは何だろう

次に入社したWeb制作会社でも、考え方の軸は変わりませんでした。

ホームページを制作することが仕事ではなく、「お客様が本当に実現したいことは何だろう」と考えるようになりました。

そのために、自分から企画を提案したり、現場へ足を運んだり、社内で調整をしたり。

制作そのものよりも、「成果につながるにはどうすればいいか」を考える時間の方が長かったように思います。

この頃も、私の視点は「お客様」に向いていました。

大企業で知った、「環境が人を変える」ということ

一方で、日本を代表するような大企業へ出向したときは、まったく違う経験をしました。

そこでは、決められた仕事を決められた通りに進めることが求められました。

私はお客様のことを考えたり、改善案を出したりすることにやりがいを感じるタイプです。

しかし、その環境では、そうした役割を求められることはほとんどありませんでした。

気づけば、目の前の作業を淡々とこなす毎日になっていました。

今振り返ると、あの頃の私は「1人目のレンガ職人」だったと思います。

もちろん、その働き方が悪いわけではありません。

ただ、私には合いませんでした。

この経験を通して強く感じたのは、

「環境は、人が見る景色まで変えてしまう。」

ということです。

どんなに意欲があっても、その力を発揮できる環境でなければ、本来の価値を十分に発揮することは難しいのだと学びました。

今の私は、4人目と5人目の間にいる

現在の私は、自分を「4人目と5人目の間」だと思っています。

仕事をより良くする仕組みを考えること。

そして、その仕組みを誰でも再現できるように残すこと。

さらに、周りの人が成長できる環境をつくること。

そうしたことを意識して仕事に取り組むようになりました。

もちろん、まだまだ理想には届いていません。

私が目指しているのは、7人目のレンガ職人です。

だからといって、「私は7人目です」と言えるほどの人間ではありません。

むしろ、自分にはまだ足りないものがたくさんあると感じています。

だからこそ、今日より明日、少しだけ広い景色を見られるように学び続けたい。

それが、今の私の仕事への向き合い方です。

あなたの会社には、何人目のレンガ職人がいますか?

「現代版7人のレンガ職人」は、特別な人だけの話ではありません。

実は、どこの会社にも、それぞれの視点で仕事をしている人がいます。

最近、私が社内で感じた出来事があります。

ある会議を開催したときのことです。

参加者は同じ会議室で、同じ説明を聞き、同じ時間を過ごしていました。

しかし、それぞれが見ている景色はまったく違いました。

ある人は、

「とりあえず参加しておこう。」

という姿勢でした。

ある人は、

「事前に内容を理解して、質問を準備しておこう。」

と考えていました。

さらに別の人は、

「この内容を現場で活かすにはどうすればいいだろう。」

という視点で質問をしていました。

そして中には、

「この会議に参加した人たちが、明日から仕事を進めやすくなるように、自分は何を提供できるだろう。」

という視点で発言する人もいました。

会議は同じです。

与えられた時間も同じです。

それでも、見ている景色が違うだけで、その時間から生まれる価値は大きく変わります。

私は、仕事とはこういう積み重ねなのだと思っています。

「数字を見る」とは、結果を見ることではない

もう一つ、印象に残っている出来事があります。

私はあるリーダーに、こんな質問をしました。

「先月は売上が好調でしたね。何が良かったと思いますか?」

返ってきた答えは、

「○○講座が売れたからです。」

しかし、実際にデータを確認すると、一番前年を上回っていたのは別の講座でした。

もちろん、○○講座も好調でした。

ただ、本当に売上を押し上げた要因は別のところにあったのです。

この違いは、とても大きいと感じました。

数字を見るとは、結果だけを見ることではありません。

「なぜ、その結果になったのか。」

その背景を考えられる人は、次の改善につなげることができます。

反対に、表面的な印象だけで判断してしまうと、同じ成果を再現することは難しくなります。

視点が変わると、仕事の価値も変わる

私の会社には150人以上の社員がいます。

その中で、お客様のことを考え、仕組みを考え、組織全体を見て行動している人は決して多くありません。

だからこそ、私は肩書きよりも「何を見て仕事をしているか」が大切だと感じています。

どんな仕事でも、見ている景色を一段広げることはできます。

目の前の作業を見る人から、お客様を見る人へ。

お客様を見る人から、仕組みを考える人へ。

そして、人を育て、組織や社会へと視点を広げていく。

その積み重ねが、AI時代でも必要とされる人材につながっていくのではないでしょうか。

4人目・5人目のレンガ職人が会社を変える

私は仕事をしていて、会社を大きく変える人には共通点があると感じています。

それは、目の前の仕事だけではなく、その先の「仕組み」や「人」を見ていることです。

4人目は「仕組み」をつくる人

4人目のレンガ職人は、お客様に価値を届けることを前提に、「もっと良くできないか」を考えます。

例えば、

「この作業は毎回同じ説明をしているな。」

「この資料は何度も作り直しているな。」

「この手順なら、もっと早くできるのではないか。」

そんな小さな違和感を見逃しません。

そして、その違和感を改善し、誰でも同じ品質で仕事ができるように仕組みを整えていきます。

仕組みづくりは、一見すると遠回りに見えることがあります。

しかし、一度仕組みができれば、自分だけでなく周りの人も助かります。

結果として、お客様への提供価値も高まり、働く人の負担も減っていきます。

私は、この「全体を俯瞰して最適化する視点」が4人目のレンガ職人だと考えています。

5人目は「人」を育てる人

仕組みをつくるだけでは、本当の意味で会社は変わりません。

その仕組みを使いこなせる人が育って、初めて価値が生まれます。

5人目のレンガ職人は、自分ができることを増やすだけではなく、「周りができるようになること」を喜びます。

私自身も最近は、「自分がやった方が早い」と思う場面でも、あえて相手に任せることがあります。

もちろん、最初は時間がかかります。

思うように進まないこともあります。

それでも、一緒に考え、改善を繰り返しながら進めていくことで、少しずつ自走できるようになっていきます。

そうして育った人は、今度は別の誰かを支える存在になります。

私は、この連鎖こそが組織を強くするのだと思っています。

「自分がいなくても回る仕組み」を目指す

以前の私は、「自分が頑張れば何とかなる」と考えていました。

しかし、それでは自分が休んだ瞬間に仕事が止まってしまいます。

本当に価値があるのは、「自分がいなくても回る状態」をつくることです。

仕事の進め方を整理する。

判断基準を言語化する。

成功事例を共有する。

困ったときに相談できる環境をつくる。

こうした積み重ねが、会社の財産になっていきます。

そして、その仕組みは時間が経っても残り続けます。

私は、この「人と仕組みを未来へ残すこと」が、5人目のレンガ職人の役割だと考えています。

仕事とは、自分一人で成果を出すことだけではありません。

次の人が、もっと良い仕事ができるように土台をつくること。

それもまた、価値ある仕事なのではないでしょうか。

AI時代は「3人目」からがスタートラインになる

ここまで「現代版7人のレンガ職人」についてお話ししてきました。

では、AIが急速に進化するこれからの時代、この7人の役割はどう変わっていくのでしょうか。

私は、人の仕事がなくなるとは思っていません。

ただ、「人が担うべき仕事」は確実に変わっていくと考えています。

AIが得意なのは「決められたこと」を実行すること

AIは、決められたルールに沿って処理をすることが得意です。

大量の情報を整理すること。

文章を作成すること。

データを分析すること。

定型的な作業を、速く、正確に繰り返すこと。

こうした仕事は、これからますますAIが活躍するでしょう。

つまり、「目の前の作業を正確にこなす」という1人目のレンガ職人が担っていた役割の一部は、AIが得意とする領域になっていきます。

だからといって、1人目の存在が不要になるわけではありません。

AIを使いこなし、最終的な判断をする人は必要です。

しかし、「作業だけ」が価値だった時代は、少しずつ変わっていくでしょう。

AIにはできない「相手を想う仕事」

一方で、AIが苦手なこともあります。

それは、「相手は本当に何を求めているのだろう」と考えることです。

お客様によって、悩みも、価値観も、理想も違います。

目の前の言葉だけではなく、その背景まで理解しようとする姿勢。

その人に合った提案を考えること。

相手の立場に立って寄り添うこと。

こうした仕事は、人だからこそ生み出せる価値だと思います。

だから私は、AI時代では「3人目のレンガ職人」からが、本当のスタートラインになると考えています。

価値を生む人は、「その先」を見ている

さらに4人目は仕組みを考えます。

5人目は人を育てます。

6人目は組織や事業全体を見渡します。

7人目は社会や未来に価値を残そうとします。

AIが進化すればするほど、人は「考えること」「つなぐこと」「育てること」「未来を描くこと」に、より多くの時間を使えるようになります。

つまり、AIは人の仕事を奪う存在ではなく、人がより価値の高い仕事へ進むためのパートナーなのです。

あなたは、どんな価値を届けられるでしょうか

私はAIを毎日のように活用しています。

文章を書いてもらうこともあります。

情報を整理してもらうこともあります。

しかし、最後に考えるのは、いつも人です。

「この言葉で本当に伝わるだろうか。」

「この提案で相手は前向きになれるだろうか。」

「この仕組みで現場はもっと働きやすくなるだろうか。」

そうした問いは、AIではなく、人が持つべきものだと思っています。

AIが進化する時代だからこそ、「何ができるか」ではなく、「誰のために、どんな価値を届けるのか」。

その視点を持つ人が、これからの時代に必要とされ続けるのではないでしょうか。

あなたは、明日から何人目のレンガ職人になりますか?

ここまで、私なりに考えた「現代版7人のレンガ職人」をご紹介してきました。

この記事を通して、一番お伝えしたかったことがあります。

それは、

「7人目を目指しましょう。」

ということではありません。

大切なのは、今の自分が何人目なのかを知ることです。

そして、「もう一段だけ視点を広げてみよう」と考えることです。

1人目が悪いわけではありません。

2人目が間違っているわけでもありません。

どの役割も組織には必要です。

しかし、仕事の価値は、「何をしているか」だけではなく、「何を見ているか」で大きく変わります。

目の前の作業だけを見るのか。

お客様を見るのか。

仕組みを見るのか。

人を育てるのか。

組織や社会、未来を見るのか。

見る景色が一段広がるたびに、自分が生み出せる価値も少しずつ広がっていくはずです。

そして、AI時代だからこそ、私はこんな時代になると思っています。

「何ができる人か。」

ではなく、

「誰のために、どんな価値を届けられる人か。」

その問いに答えられる人が、必要とされ続ける時代です。

だから私は、これからも7人目を目指して学び続けます。

もちろん、今の私はまだ4人目と5人目の間です。

仕組みを考え、人を育てることを意識していますが、社会や次の時代に価値を残せるほどの人間ではありません。

それでも、一歩ずつ視点を広げながら成長していきたいと思っています。

もしこの記事を読んで、

「自分は何人目のレンガ職人だろう。」

そう考えるきっかけになったなら、とても嬉しく思います。

そして、明日仕事をするときに、一つだけ視点を広げてみてください。

会議で一つ質問をしてみる。

仕事の目的を考えてみる。

お客様の立場で見直してみる。

後輩が困らないように、少しだけ情報を残してみる。

どんな小さなことでも構いません。

その積み重ねが、あなた自身の仕事の価値を高め、周りからの信頼につながっていくはずです。

レンガは、一日では大聖堂になりません。

しかし、一つひとつ丁寧に積み重ねたレンガは、やがて多くの人を支える建物になります。

仕事も同じです。

今日の小さな積み重ねが、未来の誰かを支え、自分自身の人生も少しずつ豊かにしてくれる。

私は、そう信じています。

あなたは明日、何人目のレンガ職人として仕事に向き合いますか。

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