営業からデジタルマーケティングへの転職は実は相性が良い
営業とデジタルマーケティング。一見するとまったく別の仕事に見えるかもしれませんが、実はとても似ている部分があります。
たとえば、お客様の気持ちをくみ取る力や、数字をもとに考える力、人とのやり取りで信頼を築く力。こうしたスキルは、デジタルマーケティングの世界でもそのまま活かすことができるんです。
「自分はパソコンに詳しくないし、未経験だから不安…」という方も、実は営業の経験をしっかり活かせば、デジタルマーケターとして十分にやっていけます。
実は私、N@k1chiは元々は紳士服販売店の店長だったんです。お客様の接客から店舗売上管理からスタッフマネージメントをしていました。そこからweb制作を学んで、代理店でwebディレクターからインハウスのwebマーケターとして、デジタルマーケティングの仕事をしています。営業職での経験がなければここまで成長はできなかったと断言できます。
ではなぜ、営業職の方がデジタルマーケティングに向いているのか、3つの理由をご紹介します。
共通する「顧客理解」のスキル
営業の仕事では、お客様の悩みや課題をしっかりと聞き出して、それに合った提案をすることが大切ですよね。それって、デジタルマーケティングでもまったく同じなんです。
マーケティングでは「この商品は、誰に、どんな悩みを持っている人に、どうやって届けるか?」を考えます。これを「ペルソナ設計」や「カスタマージャーニー設計」と呼びますが、言い換えれば、営業でいう「お客様のタイプごとに提案を考える」ようなものです。
つまり、お客様の立場で物事を考える力は、営業でもマーケティングでもとっても大切。営業経験がある人は、すでに「マーケティング脳」の土台ができているとも言えます。
「数字に強い」思考がデジマでも活きる
営業では、毎月の目標や売上など、数字を意識しながら仕事をしている方が多いですよね。「あと〇件受注すれば今月達成だ」「この商談の成約率は何%だろう?」など、自然と数字で考えるクセがついているはずです。
この「数字を見て、改善する」思考は、デジタルマーケティングでもすごく重要なんです。
たとえば、広告のクリック率が低ければ、どこを直せばもっと見てもらえるかを考えますし、サイトで商品があまり売れていないときは、どのページで離脱しているかなどを数字で分析します。
営業で培った「数字感覚」があれば、マーケティングの分析や改善にもスムーズに取り組めます。
コミュニケーション力は提案・報告にも役立つ
営業といえば、やっぱり「人とのやり取り」が得意な方が多いですよね。お客様の話をしっかり聞いて、信頼を得ながらご提案していく -これは、デジタルマーケティングの仕事でもとても役立ちます。
たとえば、社内のチームやクライアントにマーケティング施策を提案したり、レポートを使って「なぜこの施策がうまくいったのか」をわかりやすく説明したりする場面があります。
また、SNSの運用やメルマガの作成など、「相手に伝わる文章を書く」ことも多く、営業で鍛えた伝える力・伝え方の工夫はそのまま活かせます。
営業経験のある方は、「どう伝えれば相手が納得しやすいか」「どんな順番で話せばわかりやすいか」を体感でわかっているので、マーケターとしての成長も早いです。
営業職が持つ強みはデジタルマーケティングでどう活かせるか
営業の仕事をしていると、自然と身につくスキルってたくさんありますよね。それらのスキルはデジタルマーケティングでも大きな武器になります。
たとえば、「提案する力」「お客様の話をしっかり聞く力」「目標に向けてやり切る力」。
どれもマーケティングの仕事で求められる要素ばかりです。
ここでは、営業職が持つ代表的な3つの強みを、デジマの仕事にどう活かせるのか、わかりやすく紹介します。
提案力 → コンテンツ企画・LP設計に活用
営業の仕事でよくあるのが、「相手の課題を把握して、それに合った提案をする」という場面。相手が「欲しい」と思えるような切り口で話を組み立てたり、競合との違いをわかりやすく伝えたりしますよね。
この提案力は、マーケティングの中でも「コンテンツ企画」や「LP(ランディングページ)設計」で活かされます。
たとえば「この商品を紹介するブログ記事を書く」といったときでも、ただスペックを並べるのではなく、
- 誰に向けて書くか?
- どんな悩みを持っている人に響くか?
- どんな言い方をすれば興味を持ってもらえるか?
…という“提案のロジック”を使って考える必要があります。
営業で磨いた「相手のニーズに合った伝え方」を活かして、魅力的なコンテンツを作ることができるんです。
ヒアリング力 → ペルソナ設計やカスタマージャーニーに反映
営業でとても重要な「ヒアリング力」。お客様の表情や言葉の裏にある本音を読み取りながら、真のニーズを引き出す力ですね。
このスキルは、マーケティングで「ペルソナ(理想の顧客像)」を作るときや、「カスタマージャーニー(購入までの流れ)」を考えるときにとても役立ちます。
たとえば、
- どんな悩みを持ってこの商品を探すのか?
- どのタイミングで比較検討を始めるのか?
- 何が決め手になって購入するのか?
…こうしたことを想像しながら施策を考える必要があります。
営業の現場で実際にお客様と接してきた経験がある方は、こうした流れをリアルに想像しやすいので、ユーザー視点に立ったマーケティングが得意になります。
目標達成意識 → KPI運用とPDCAに直結
営業では「今月の売上目標」や「商談数のKPI」など、数字に追われることが多かったと思います。
その分、「どうすれば結果が出せるか」「何が足りていないか」を考えながら仕事をする習慣がついていますよね。
この目標達成意識は、マーケティングの世界でも非常に大切です。
たとえば、
- サイトのアクセスを月〇件に増やす
- 広告からの問い合わせ件数を〇%アップさせる
- SNSのフォロワーを〇人にする
…といったKPI(目標となる数値)を設定し、それに向けて「仮説を立てる → 実行する → 結果を見る → 改善する」というPDCAサイクルを回します。
営業で鍛えた「数字に対する責任感」や「達成まで粘り強く工夫する力」は、デジマにおいてもそのまま通用します。
未経験からでも目指せる!デジマ転職のステップ
「デジタルマーケティングに興味はあるけれど、未経験だから不安…」
そう思っている営業職の方は多いのではないでしょうか?
でも実は、未経験からデジタルマーケターに転職する人はたくさんいます。
しかも、営業経験をしっかりアピールできれば、むしろ強みになるケースも多いんです。
ここでは、未経験からでも着実にステップアップできるように、3つのポイントに分けてご紹介します。
学ぶべき基本スキル(SEO、広告運用、アクセス解析など)
まず最初に知っておきたいのが、デジタルマーケティングの基本スキルです。はじめは全部を完璧に理解する必要はありませんが、「どんな分野があるか」をざっくり知っておくだけでも安心感が変わります。
主なスキルは以下の通りです:
- SEO(検索エンジン最適化)
→ Googleで上位に表示させるための仕組みづくり - Web広告運用(リスティング広告やSNS広告など)
→ お金を使って効率よく集客する方法 - アクセス解析(Googleアナリティクスなど)
→ サイトに来たユーザーの行動を分析して改善する技術 - コンテンツ制作(ブログ記事、SNS投稿、LPなど)
→ ユーザーに価値ある情報を届けるスキル
まずは「気になる分野」から始めてみるのがオススメです。営業経験がある方なら、ユーザー目線で考える力はすでに持っているので、実践と一緒に理解が深まりやすいはずです。
実績を作る方法(ブログ運営、副業、資格取得)
スキルを学んだら、次に意識したいのが**「実績づくり」**です。
未経験からの転職では、「どれだけ意欲があるか」「学んだことをどう活かしているか」を見られることが多いので、自分なりにアウトプットしておくと強力なアピールになります。
具体的にはこんな方法があります:
- ブログ運営やSNS発信
→ SEOやコンテンツ企画の練習になります - 副業で小さな案件に挑戦
→ クラウドソーシングや知人の手伝いでもOK! - 資格取得で基礎を証明
→ ウェブ解析士、Google広告認定資格などがおすすめです
特にブログ運営は、「自分で考え、書いて、改善する」流れを体験できるため、営業出身の方にも取り組みやすい実践の場になります。
転職でアピールすべきポイント(実績、考え方、伸びしろ)
いざ転職活動を始めるときに大事なのは、「未経験です…」と不安に思うよりも、自分にある強みをどう伝えるかに意識を向けることです。
営業経験者なら、こんなポイントをアピールできます:
- 提案や改善を自分から動いてきた実績
- 数字を追って結果を出した経験
- お客様目線で考える力、コミュニケーション力
そこに加えて、
- ブログで集客や分析にチャレンジしたこと
- 資格取得や独学で学び続けた姿勢
などがあれば、企業側からは「伸びしろがある」「すでに学ぶ姿勢ができている」と感じてもらいやすくなります。
未経験だからこそ、「変化を恐れず挑戦している姿勢」そのものが価値になります。
実際にデジタルマーケティング人材を採用する側の視点としてのアドバイス

Q:目標月売上1,000,000円を達成するためのプロセスを教えてください。

A:月売上1,000,000円を目標達成するために店舗平均客単価が20,000円なので50名が来店し購入してもらわなければならないですが、月の平均購入客数は30名で20名が不足しています。顧客名簿が500件あり、テレアポをして来店を促しました。だいたいテレアポでの来店購入率は5%なので全件行い、目標を達成しました。
このような答えができる方を私なら業界未経験でもすぐに採用します!
なぜならば、デジタルマーケティングに置き換えた際のwebサイトやweb広告への集客して成約につなげるロジックと同じだからです。是非参考にしてみてください。
こんな人はデジマに向いている!営業経験者の適性チェックリスト
デジタルマーケティングに興味はあるけれど、「自分に向いているのかな?」と不安になる方も多いと思います。特に未経験の状態では、仕事内容や求められるスキルがぼんやりしていて、イメージしにくいですよね。
でも実は、営業職として日々がんばってきた方の中には、デジタルマーケティングにピッタリな素質を持っている人がたくさんいます!
ここでは、営業経験者の中でも「特にデジマに向いているタイプ」を3つの特徴に分けてご紹介します。ぜひ、自分に当てはまるかチェックしてみてください!
数字をもとに改善するのが好き
営業の現場では、「今月の受注数」や「提案の成約率」など、常に数字を追いながら動いている方が多いと思いますよね。
その中で、「どうすればもっと成果が出るだろう?」「数値を上げるために何を変えよう?」と改善に取り組むのが好きな人は、デジマの適性◎です!
デジタルマーケティングの仕事でも、
- 広告のクリック率を上げる
- サイトの離脱率を下げる
- メルマガの開封率を上げる
…といった形で、数字を見ながら施策を改善していくのが日常です。
「課題を見つけて、数字で効果を測り、次につなげる」という流れにやりがいを感じる方は、デジマでもきっと楽しめます!
顧客の課題に寄り添うのが得意
営業の中で、「お客様の悩みをしっかり聞いて、最適な提案を考えるのが得意」という方は、まさにマーケティング向きです。
デジタルマーケティングも、「この商品やサービスを、どんな人に、どう届けるか?」を考える仕事。つまり、お客様の“本当の悩み”を理解して、それに合った形で情報を届けることが大切になります。
営業で「この人、表では価格を気にしてるけど、実は安心感を求めてるな」といったように相手の本音を読み取ってきた経験がある方は、マーケティングでもその力が活かされます。
論理的な思考と感情のバランスが取れる
営業では、商品の魅力を伝えるときに、「機能や実績」といった論理的な説明だけでなく、「安心感」「親近感」といった感情面でのアプローチも大切にしますよね。
この論理と感情のバランスが取れている方は、マーケティングでもかなり活躍できるタイプです!
たとえば、
- LP(ランディングページ)の構成では、数字的な根拠とともに共感を呼ぶストーリーを入れる
- SNSでは、論理的なメッセージよりも“人間味”のある投稿が反応されやすい
- 広告コピーでは、機能だけでなく「この商品でどう変われるか」をイメージさせることが重要
…といったように、マーケターは数字と感情のどちらにも目を向ける力が求められます。
営業で日々、お客様と向き合ってきた方なら、この感覚は自然と身についているはずです。
営業経験を活かしてデジマで活躍するための学習法
「デジタルマーケティングの世界に挑戦したい!」
そう思っても、いきなりすべてを学ぼうとすると、時間も労力もかかってしまい、途中で挫折してしまうこともあります。
でも安心してください。営業経験がある方は、すでにマーケティングに必要な“土台の力”を持っています。
大切なのは、その経験を活かしながら、少しずつ知識やスキルを身につけていくこと。
ここでは、デジタルマーケティングを学ぶための実践的なステップを3つの切り口でご紹介します。
おすすめの資格や講座(例:ウェブ解析士、Google広告認定など)
まずは「マーケティングの基本を知りたい」「体系的に学びたい」という方におすすめなのが、資格やオンライン講座の活用です。
営業と同じく、デジタルマーケティングも「知っている」と「わかっている」は大きく違います。資格の勉強を通して、基礎をしっかり身につけておくと、現場でも自信を持って行動できるようになります。
おすすめの資格や学習コンテンツは以下の通り:
- ウェブ解析士
→ アクセス解析やマーケティングの基本を体系的に学べる資格。初心者向けに最適。 - Google広告認定資格(Google Skillshop)
→ Google広告の運用に必要な知識が無料で学べ、公式認定証ももらえる。 - UdemyやSchooなどのオンライン講座
→ SEO、SNSマーケ、広告運用など、実践的なスキルを動画で学べる。
「資格=ゴール」ではありませんが、学びのペースメーカーとして非常に役立ちます。
SNS運用やブログで実践しながら学ぶ
知識をインプットしたら、次は「自分でやってみること」が何より大切です。
特に営業経験者の方は、実践を通して学ぶほうがグングン伸びるタイプが多いです。
おすすめは、SNS運用やブログの立ち上げなど、自分のテーマで発信を始めてみること。
- ブログでは、SEOや記事構成を体験しながら学べます
- X(旧Twitter)やInstagramでは、ユーザーとのコミュニケーションや分析ができます
- 自分の商品やサービスがなくても、レビュー記事や日々の学びを投稿するだけでOK!
「いいね数が伸びない」「検索上位にならない」といった悩みこそが、リアルなマーケティングの学びになります。
小さくても「自分でやっている実績」は、転職活動でも大きな武器になりますよ。
社内異動、副業など小さく始める選択肢も
「いきなり転職するのは不安…」という方には、小さく始める選択肢もたくさんあります。
たとえば:
- 社内でマーケティング関連のプロジェクトに立候補する
→ 広報、Webサイト改善、資料づくりなどもマーケティングの一部です - 副業で小さな案件に挑戦してみる
→ 知人のビジネスを手伝う、クラウドソーシングで簡単な仕事から始める - 社内で“デジマ勉強会”を開くなどして影響力をつける
→ 自然と「この人、マーケティングにも詳しい」と認知されてチャンスが生まれます
無理に環境をガラッと変えるのではなく、今の場所で“できる範囲”からスタートすることが、結果として大きな変化につながります。
【まとめ】営業 × デジタルマーケティングは最強の組み合わせ
ここまでご紹介してきたように、営業職としての経験は、デジタルマーケティングの現場でも間違いなく活かせる“強み”になります。
- お客様の悩みやニーズを理解する力
- 数字をもとに改善していく思考
- 相手に響く伝え方を工夫する力
これらはすべて、マーケターとして求められる力そのもの。つまり、営業で頑張ってきたあなたは、すでにマーケターとしての「素質」をしっかり持っているのです。そして今の時代、商品やサービスの売上を伸ばすためには、営業だけでなく、マーケティングと連携しながら“売れる仕組み”をつくる力がますます重要になっています。
だからこそ、営業のスキルとマーケティングの知識をあわせ持つ人材は、企業から見ても非常に価値の高い存在です。
未経験からでも、一歩ずつ始めれば大丈夫
「自分にできるかな…」と感じた方も、心配はいりません。
まずは学び、やってみる。そして、少しずつ実績を積み上げる。
- 資格をとって基礎を学ぶ
- SNSやブログで情報発信してみる
- 副業や社内プロジェクトに挑戦してみる
こうした小さなチャレンジの積み重ねが、やがて「デジタルマーケターとしての自信」につながります。
営業経験は、あなたにしかないマーケティング資産
世の中には、知識やスキルだけを詰め込んだ“マーケティング理論家”はたくさんいます。
でも、「お客様とリアルに向き合ってきた経験」を持っているマーケターは、まだまだ貴重です。
営業として現場で培ってきた「人を動かす感覚」こそが、デジタルマーケティングを“机上の空論”ではなく、“現場で成果を出す武器”に変えてくれるのです。
あなたの営業経験は、デジタルの世界でも通用します。
むしろ、“最強の組み合わせ”になる可能性を秘めていると、ぜひ自信を持ってください。
少しでも「やってみたい!」と思えたなら、今日がその一歩目です。
これからのキャリア、そしてマーケティングの世界で、あなたの経験が大きく花開きますように。

元営業職からデジタルマーケティングの仕事にたどり着くのに私は紆余曲折がありまして、かなりの時間を要してしまいました。
この記事を見ていただいている「デジタルマーケティングの仕事をしたい」という方には最短で仕事に携わっていただきたいと思っています。
今までの私の経験から過去の自分にアドバイスするという気持ちでこの記事を書かせていただきました。ぜひ参考にしてください!